先日、夢をみた。
夢の中で目が覚めた。
枕元に猿がいた。
外見はほぼニホンザルだ。大きさは人間でいう2歳児ぐらいだろうか。
しかしニホンザル大きく異なるところがある。
ニホンザルなら紅い肌の部分が、紺色だ。
顔色悪ッ。
猿を発見し数秒後、脳内にドラマのスタッフロールのような警告が流れた。
『この猿は毒持ちなので気を付けてね。しかもめっちゃ獰猛。クレイジー猿。マジやばいから』
途中からギャル語みたいな言い回しだ。みちょぱか。
即座に私は身構えた。だって毒持ちなんだから。普通に怖いやん。
猿は、怯え恐怖する私を観察した。
猿の目はただ好奇心に溢れ、無邪気な子供が蟻を虐める目と似ていたかもしれない。
そして猿は
『サルッ!サルッ!!!!サルッ!!!サルルルッ!!!』
と野太い笑い声をあげた。
アニメのポケモン方式の鳴き声かよ。
笑い方のクセがワンピースか。
心のなかでメタクソに文句を言った。
パンチされた。
猿に。エテ公め。
そして猿と私の不思議な共同生活が始まった。
生活と言っても猿をゲージに入れ、普通にバナナを与えたぐらいだ。
そして猿のバナナ型のウンコを処理するだけだ。
もうこのバナナ型のウンコを、バナナとして与えてもわからんのでは?とまさにクソみたいな発想があったのは、内緒のお話だ。
思ったより全然クレイジーではないなと完全に油断していた。
そんな不思議な共同生活に突如異変が起きたのである。
猿が増殖していたのだ。
これはもう群れやんけ。
部屋の中モンキーパークやんけ。
ポイズンモンキーパークやんけ。
ゲージもキャパオーバーで破壊され、その場で膝から崩れた私はお空の方に目をやった。
完全に猿にドツカれると思ったら泣いた。
その涙は洋式便所の『大』で流したかのような勢いで流れた。
しかし、意外と猿はおとなしく寧ろ私をゴリゴリに無視していた。
それはそれで洋式便所の『小』のように、小さいながらも力強く涙が溢れた。
めんどくさい私だ。
すると猿は私に近付いてきた。
おいでなすった、もうダメだ、ジ・エンドや。と完全に思った私だった。
しかし意外なことに猿は私に暴力は振るわず、
私の肩をそっと叩いた。
意図がわからない。とにかく意図がわからない。
結局、まだ不思議な共同生活は続いたのである。全然嬉しくない。
根から下卑ている私はこの生活をブログに綴れば、もしかして人気が出で何かしらの収益になるのでは考えに至った。
とにかく猿の生態を書いた。
バナナ食ってバナナ型のウンコすることとか書いた。というかそればっか書いた。
結果、何故か人気ブログになった。
そしてyoutubeにも猿の生態を投稿した。
『獰猛な猛毒な猿の飼い方』というチャンネルだ。
これまた人気になった。HIKAKINを超えた。
しかしコメントにはウンコばばかり映すなと炎上していた。至極当然だ。
コメントはともあれ収益が凄まじく猿のエサのバナナも高級になった。しかし依然としてウンコの形はバナナだった。だって結局ウンコだもん。
ブログとyoutubeの収益より豪邸も手に入れた。もうお金なんて、雑誌の一番後ろに載ってるバスタブに札束ためてドヤ顔するような写真も余裕でできるってぐらいあった。藤原道長みたいな調子乗った歌も言えそうだ。
その時にはもう猿たちはゲージになんか入れず、放し飼いで部屋に馳せ回させていた。
結局獰猛や猛毒な感じでは全くなかったな、この猿たち。
とブラジルの地でのびのびと逞しく育ったコーヒー豆を挽いた、
黒く香り高きコーヒーを飲みながら呆けながら思った。
その瞬間、喉を紙やすりを擦り付けるような痛みが走った。
その違和感は胃に届き全身に届いた。
あぁ…これが…猿の猛毒なのか…
噛まれた記憶ないのに、どのように猿たちは私に毒を…と遠のく意識のなか
私の眼には恐ろしい光景が見えた。
えぇー……そういう毒の使い方…?
私は死んだ。
走馬灯は猿がバナナ食ってバナナ型のウンコするイメージばかりだった。
ここで目が覚めた。
もうわけわかんねぇな
終わり
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